私たちのストーリー
ふんわり優しい香りをまとった、重厚感ある"師匠"のどらやき
ふんわり膨らんだ香ばしく甘い生地と、すっきりとした甘さの味わい深い粒あん。絶妙なバランスがたまらない、どこか懐かしい味わい。
「第二十回全国菓子大博覧会」金賞受賞、「全国菓子大博覧会」名誉大賞など数々の賞を受賞し、約60年に渡り、大分県豊後高田市で愛され続けた“師匠”のどらやきを継承!
師匠直伝の味と技を習得した「どらやき ㊉ みならい」のまなみが、昔ながらの手法で丁寧に一枚一枚手焼きした、こだわりのどらやきをお届けします。
天候や気温によって変える、こだわりの製法
「どらやき㊉みならい」のこだわりは、計算尽くされた味わいです。
生地のふくらみや小豆の状態は季節や天候によって左右されます。
暑いと生地が柔らかくなりすぎてしまったり、冬は餡の練り上がりが硬くなりやすかったり。毎日、温度や湿度に合わせて焼き時間や素材の分量を変えています。
この製法は長年どらやきを焼き続けてきた師匠の経験によるもの。
みならいのまなみは、師匠の“勘”を細かく数値化したことで、受け継いだこだわりの美味しさを、いつでも変わらず味わっていただけるようになりました。
一瞬たりとも目が離せない、世話が焼ける自家製の粒あん
どらやきの要となる餡。昨今は既製品を使ったり、餡を早く固めるための水飴や寒天が入っているところが多くなっていますが、「どらやき㊉みならい」では、北海道産小豆と砂糖、水のみを使い、手作業で練る伝統的製法を守っています。
餡は気温や湿度の違い、小豆のわずかな個体差によって、同じ火加減でも仕上がりが変わります。そこで、小豆を炊く際には、師匠から譲り受けた熱伝導の良い銅鍋を使用し、大きなえんま棒でかき混ぜながら直火でじっくり手練りします。
シンプルがゆえに、ごまかしが効かない餡。「どらやき㊉みならい」では小豆本来の美味しさを引き出せるよう、丹精込めて、丁寧に仕上げています。
じっくり時間をかけて煮詰めていくのが、美味しさの秘訣
「どらやき㊉みならい」の粒あんは、出来上がりまでに2日間かかります。
どらやきの餡に最適な北海道産小豆を水で洗って一晩寝かせ、翌日に師匠から譲り受けた銅鍋で火入れをします。火入れ後は小豆が持つ渋みや苦味、あくを取り除く渋切をして、寝かすという作業を2回繰り返すのですが、小豆自体の硬さはこの渋切に掛ける時間で決まります。どらやきの生地とのバランスを見極めながら、ちょうど良い硬さになるまで煮続けるのです。
その後は小豆と砂糖を一緒に銅鍋に入れ煮詰める最後の工程。
ここからは小豆が焦げないように、潰れないように。餡の具合を見極めながら、つきっきりで丁寧にかき混ぜていくのですが、この煮詰めていく時間も美味しさを左右する鍵。
煮詰める時間が早すぎると粒が硬く、長すぎると粒が割れて粒あんならではの食感が楽しめなくなります。
「どらやき㊉みならい」では、職人の目で見て、天候や季節など、その時々によって火加減や煮詰める時間を変更。じっくり煮詰めていくことで、なめらかでありながら、小豆一粒一粒の食感も残した粒あんに仕上げています。
炊き上げた餡は1日寝かせて完成。
余計なものは入れず、時間をかけ、丁寧に煮詰めた自家製の粒あんは、しっとりとして艶やか。後味は美味しい日本酒のようにすっきりと切れる甘さが特徴で、「あんこが苦手」という方も「これなら食べれる」と好評です。また、「あんこだけの販売もして欲しい!」という方もいるほど評判の美味しさです。
粘りのある生地だからこそ、ふんわり、ふかふかな食感に
餡を挟む生地も、どらやきには欠かすことのできない重要なもの。
「どらやき㊉みならい」の生地は、師匠が研究を重ねてたどり着いた配合と素材を受け継いでいます。
粘りを出す小麦、美しい焼き色を出す卵の色味など、どらやきが一番美味しくなるバランスを追求。粒あん作りと同じく、生地も美味しさを最大限活かせるよう、湿度や気温によって日々わずかに変わる状態を見極め作っています。
全て手練りする生地は、ふっくらふかふかな食感を出すための粘りとこしがあるのが特徴です。
温度調節が要。一文字銅板で一枚一枚ふっくら手焼きする生地
生地を焼くのは銅板。熱伝導率と蓄熱力が高い一文字銅板で、火加減を調整しながら一枚一枚ムラなく丹念に焼き上げます。
生地にぷくぷくと気泡ができたら裏返すサイン。こてを使って裏返すと、照りのある香ばしい生地が現れ、ぷっくりと膨らんでいきます。
生地がしっかり膨らむかどうかは職人の腕次第。
生地のねり具合と、適切な火加減、焼き時間、全てが揃って初めて、美味しい皮が出来上がるのです。
師匠の技と製法を極めた「どらやき㊉みならい」ならではの、ふっくら弾力のある皮。蜂蜜の優しい甘さと香ばしさが鼻腔をくすぐる、風味豊かな逸品です。
手焼きを極めた職人だからこそ織りなせる美味しさ
一枚一枚丹精に焼き上げた皮に、一つひとつ自家製の粒あんを挟むのも、もちろん手作業。この餡の量が変わると、並々ならぬこだわりで作った生地と餡のバランスが崩れてしまいます。
「どらやき㊉みならい」では、最良のバランスになるまで細かな調整をしながら、餡を生地で優しく包みこんでいきます。
どらやきの仕上げは焼印。
「どらやき㊉みならい」は、「昔ながらのどらやきを、若い方にも愛してもらいたい」という想いで、焼印はかわいい猫の足跡を選びました。また、焼印は小さめにすることで、生地の苦味を減らし、甘さが際立つように仕上げています。
師匠が長年かけて極めた美味しさを守る
「どらやき㊉みならい」は多くの人々に愛された師匠の味を守り、そしてその美味しさを多くの人に届けるため、全ての工程において、妥協を許しません。
生地の柔らかさ、ふくらみ、口溶け、甘味、小豆の風味に、食べたあとの余韻まで。全てが完璧に整った、職人技が光るどらやきをお届けするため、1日に焼けるどらやきは限られます。
みならいのまなみが手掛ける、猫の足跡がついたかわいい見た目でありながら、どっしりと、それでいて繊細な特製の皮と餡のマリアージュをご堪能ください。
たった5つだけ。シンプルな素材で生まれる秘伝のどらやき
小麦に北海道産小豆、砂糖、卵、蜂蜜。
「どらやき㊉みならい」のどらやきは、たった5つのシンプルな素材から生まれます。
約60年間和菓子職人師匠を続けてきた師匠の目利きで見つけた素材に、師匠が編み出した秘伝の製法で魔法をかけて、ふんわりと焼き上げた自信作です。
「どらやき④みならい」おすすめの簡単アレンジ
シンプルにそのままも美味しいですが、一手間加えたアレンジをすると、いつもと違った美味しさを味わっていただけます。
ひと口食べた師匠のどらやきに感動。仕事をやめ、どらやき職人の道へ
「どらやき㊉みならい」は、その名の通り、みならいのまなみが、豊後高田市で57年間和菓子屋を営んでいた師匠が焼いたどらやきと出会ったことから始まりました。
師匠のお店の名物は、どらやき。
10代の頃から職人の道に進んだ師匠は、関東で和菓子作りの名人といわれていた職人に師事し、どらやき作りを習得しました。
その後、地元の豊後高田市で和菓子屋を開いてからは「第二十回全国菓子大博覧会」金賞受賞、「全国菓子大博覧会」名誉大賞など数々の賞を受賞し、遠方からわざわざ足を伸ばして買い求めにくるファンがいるほど人気のお店でしたが、2019年に師匠が病気を患ってしまったことをきっかけに、お店をたたむことになりました。
そんな師匠が焼いた手焼きのどらやきをひと口食べて、生地の甘みと、あんこの上品な甘さの絶妙なバランスに感銘を受けたのが、みならいのまなみです。
師匠が作るどらやきの味が途絶えてしまうことを知ったまなみは、「この味を後世に残したい!」と、無謀にも師匠に弟子入りを申し込みました。
まなみの前職は看護師。
和菓子職人とは程遠い生活だったため、師匠も「和菓子作りは何年も修行が必要で、簡単にできるものじゃない。本当に大丈夫なのか?」と不安に感じていたそうですが、「一生懸命どらやき作りに取り組む姿に心打たれた」と、最初で最後の弟子にしてくださいました。
研究を続けて生まれた"みならい"の味
「美味しいかどうかはお客さんが決めるもの。全国のどらやきを食べて、どれが美味しいか見極める。それで答えを出すんや」。
弟子入りしてから、まなみは毎朝師匠の元へと通い、初めて使う銅鍋や一文字銅板、天秤などの使い方に戸惑いながらも、生地作りのポイント、粒あんの練り具合のバランス、長年の経験を元にわずかな調整を加えながら生み出す職人技を磨き続けました。
そして同時になぜ師匠のどらやきが美味しいのか、他のどらやきと何が違うのか、師匠の言葉を胸に全国のどらやきを食べ比べして研究を続けました。
たくさんのどらやきを食べて改めて気づいたのは、師匠のどらやきの美味しさ。
「お客さんに妥協のない美味しさを味わってもらいたい」という師匠の技と自信が生み出すどらやきは、どのお店にも真似できない奥深い味わいになっています。
たった一人、師匠の味を受け継いだまなみは、「どらやき㊉みならい」という屋号を掲げ、師匠に学んだ美味しいどらやきをたくさんの方にお届け。後世にその美味しさを残し続けていきたいと思っています。
お客様へ
私達のプロジェクト「どらやき㊉みならい」のページをご覧いただきありがとうございます。
どらやき㊉みならい 代表 岩根 豊明 と みならい まなみです。
最後に私から、妻のみならいまなみ、師匠ご夫妻への感謝と、このページを最後までご覧いただいた方々へお願いがございます。
実は、私と妻は今年の2月まで名古屋で、私は自動車開発エンジニア、妻は看護師として働いておりました。まさか、どらやき屋を始めるなんて思ってもいなかったです。しかし、師匠のどらやきの味は私たちの人生を変えてしまうほどの衝撃がありました。
特に妻は一口食べて「なにこれ、おいしい」と今までにない戸惑いも混じった、表情をしておりました。そして、その次に出てきた言葉は「私、看護師やめて、どらやき屋さんやる!!」でした。10年続けてきた看護師というキャリアを捨て、女性和菓子職人になることを決意させる師匠のどらやきの味は、間違いなく人の感情を動かします。
そして、その味を継承しようとした私の妻の並々ならぬ覚悟を感じ、最初はどらやきの弟子入りを断っていた師匠も、「あんたが最初で最後の弟子やな」と弟子入りを許可してくださり、師匠からみならいへ“名誉大賞どらやき”は伝授されました。そして、それは伝統の技法を守りつつ、かわいらしさ、親しみやすさを加え“みならいどらやき”として受け継がれました。
どらやきを焼く銅板の前は、200度になります。修行場は扇風機しかありません。餡子作りも、何度も何度も火傷をし、妻の腕に消えない跡となり刻まれました。あんこ詰めもどらやき全体のバランスを崩さぬよう、1g単位を感覚で詰める修行を行いました。師匠の気持ちと、自分の気持ちが食い違いうまくいかないこともたくさんありました。
ですが、妻は修行を始めた当初、私にこう言ってくれました。
「これまでは、看護師として人を元気にしてきたけど、今度は美味しいどらやきで人を笑顔にするね!」この言葉を胸に秘め、大変な修行をつづけている妻を誇り思います。そして何よりも伝統の味を継承してくださった師匠に、心から感謝いたします。
末筆ではございますが
師匠は「気持ちが大切!おいしいものと気持ちを届けるんや!」と教えてくださいます。師匠からしっかりと受け継いだ、“味と情熱”の詰まった“みならいどらやき”。まだまだ、未熟な「みならい夫婦」ではございますが、皆様のお手元に届けられるようしっかりと精進してまいります。
みならい夫婦の新しい挑戦を支援いただけたらと存じます。